2008年10月2日木曜日

Slam Dunk44


ベンチに下がった「魚住」に向かって「田岡監督」が文句を垂れている。
「自分を抑えることができなきゃ、一生赤木には勝てん。」
うーん・・・陵南の監督と僕の意見は違うみたいだな・・。
僕は、あの場面で「魚住」が「桜木」をブロックしたのは良かったと思ってる。
「桜木」の真剣でがむしゃらなプレーを前にして、突っ立ってるだけなんてできないと思うけどな・・。
だってあの時、「桜木」はきれいなフォームでシュートしようとしていたんだ。
あのままシュートをしていたら、きっと入っていたと思うよ。
だからあの時「魚住」はブロックして正解だったんだよ。
ファウル4つはキツいけど、この場合仕方ないと思うべきなんじゃないかな?
「魚住」はあれだけの巨体だし、前半戦ではかなり活躍している。
・・・なのにどうして「赤木」に勝てないなんて言うんだろう・・・。
例えば、メンバーの誰かにそう言われたのなら、「魚住」は逆に奮起したかもしれない。
でも、監督に言われたら・・・立ち直るにも立ち直れないじゃないか・・。
監督の言葉って、選手にとってはとても重いものなんだよ・・。
悪い時に悪いというのは簡単だよ。
悪い時にこそ、そこから抜け出せるような言葉を掛けてあげなきゃいけないんじゃないのか?


「桜木」にフリースローが与えられ、2本とも外す・・・(汗)
しかーし、自らリバウンドを取り、素早く「三井」にパス。
「三井」はフリーのままスリーポイントシュートをきれいに決めてしまった。
これで湘北が逆転した。
「堀田番長」・・・号泣・・・。
さすが番長だけあって、泣くのも豪快だなぁ(笑)


陵南の攻撃になり、「福田」から「池上」にボールが渡るが、「桜木」の激しいディフェンスに動けなくなる。
しかしなんでフンフンディフェンスじゃないんだ?
こういう時こそ、フンフンディフェンスを役立てないとなぁ・・・。
「桜木」はボールをカットして、「仙道」にパス(笑)
「仙道」が嬉しそうにボールを受け取る(サンキュー・・笑)
でも「仙道」がボールも持った途端に、「流川」と「宮城」が押さえ込もうとする。
「仙道」は「菅平」にパス・・・そのままシュートへ・・・だが「赤木」のハエ叩きが炸裂。
「魚住」の代わりに入った「菅平」では、「赤木」に対抗するのは難しかったようだ。
今度は湘北が攻撃を開始・・・「三井」から「流川」・・そしてシュートするがリングに当たって、リバウンドを「赤木」が取る。
即座に「桜木」にパス・・・ゴールを決めた。
残り時間10分で3点リードして、湘北が勢いづく。


この間・・・「魚住」には我慢の時間帯となる・・。
「魚住」がバスケ部に入部し立ての時、周りの練習について行けず、途中で何回もへばりそうになった。
その「魚住」に怒鳴り散らして、誰にも手助けさせないよう指導する「田岡監督」。
「田岡先生は・・・鬼に思えた。」
いや、鬼だと思うよ(汗)
だって、毎日吐くほど練習させられるんだよ。
「魚住」も辞めたいって何度も思ったくらいだ。
何故そう思ったか・・・・それはたぶん「魚住」だけが叱られていたからだろう。
「魚住」だけじゃなかったら、そんなことは思わなかっただろうな。
先輩たちも陰口を言っていたのを知っている。
つまり、練習の名を借りた集団リンチだったんだと思う。
こういうことは、よくあることなんだ。
誰かが的になっている間、他の部員は安全でいられる。
それを知っているから、「魚住」を誰も助けようとはしなかった。
その先頭に立ってやっていたのが、監督なんだから部員は誰も口答えができない。


僕はこのやり方には反対なんだ。
根性を鍛えるとかいいながら、実は一番大事なものを見失ったやり方なんだって思う。
バスケは、チームプレイなんだ。
試合中誰かがミスすれば、他の誰かがフォローしなければならないはずだ。
それは日頃のチームワークから生まれることなんじゃないのか?


僕がバスケ部にいた時にも、似たようなことがあった。
ある日を境に部員が全員口を聞かなくなったんだ。
理由なんて分からなかった。
それは学年が変わるまで続いた。
練習のキツさと重なって、それは精神的圧力を僕に与え続けた。
練習の苦しさは我慢することができたが、精神的な苦痛は耐え難かったよ。
バスケが好きだったから・・・それだけで耐えてきたように思う。
技を磨くことよりも、周りの圧力に一日耐えることで日々が過ぎていった。
こういう目に遭った人は少なくないと思う。
でも・・どこにでもあること・・・で、僕は済ませたりしたくないんだ。
どうか、こんな状況はできるだけ作らないで欲しい。
イジメによる自殺が多発した時、僕は悔しかったよ。
学校で僕と同じような目に遭った子がたくさんいたんだと思ったよ。
誰でもいい・・・一人でもいいから、そいつの味方になってやってくれないか。
一人でも味方がいれば、その子は頑張って生きていられるかもしれないから・・・。


「魚住」は体育館の裏で吐きながら泣いていた。
そこに監督が来て、話をするんだが、恐らくやり過ぎたと思ったんだろうな。
黙って我慢していれば、「魚住」の苦しさなんて誰も気づきもしないから・・。
監督は「体力や技術は身に付けさせることができるが、体をデカくすることはできない」と言う。
その言葉を聞いて「魚住」は奮起したように描いてあるけど、実はそうじゃないと思うよ。
「魚住」がバスケを続けることができたのは、自分と同じ立場にあるライバル「赤木」と自分をフォローしてくれる「仙道」がいたからだ。
「仙道」はああいう性格だから、精神的にも「魚住」を支えていたんじゃないだろうか。


陵南の監督はよく「褒めて伸ばす」とか「叱って伸ばす」とか、選手個人に対してかなり偏った考え方してると思う。
場合によっては、どっちも必要な時があるだろ?
「福田」の時は失敗した・・なんて言ってるし・・・(汗)
それじゃ反抗しなければ上手くいったと勘違いしかねないな、この人・・。

なんかさ・・・「桜木」が「じじい」って呼ぶ気持ち・・・解かる気がする・・・。


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