2008年8月22日金曜日

Slam Dunk20


「葉子」の様子がおかしかったので、心配になった「桜木」は武園に潜り込んで真相を突き止めようとする。
だからさー、そんなのほっとけばいいじゃん。
結局、大したことも言えずに帰ってきてるし・・。
うーん、「桜木」がバスケを始めたきっかけが「葉子」の彼氏「小田」だから、気になってしょうがないのか・・。
とりあえず、あれが「桜木流」の激励だったんだろうな。
ライバルだから「頑張れよ」とは素直に言えないってことだ。
口が悪いのは、「小田」の本音が聞きたかったからじゃないかな?
「葉子」が何も言わないのは、「小田」が怪我のことを隠していたからだし・・。
そういう男だから、誰にも本音を吐かない性格なんだろうな。
「桜木」は「小田」がどれだけ本気なのかを確かめたかったんだと思うよ。
「小田」が全国制覇という夢を口にしたのを聞いて、「桜木」は安心したと同時に自分の気持ちも奮起したに違いない。
だから徹夜で練習なんて無謀なことするわけだ。


いよいよ武園vs海南の試合が始まった。
この試合、海南は「牧」「清田」の主力メンバーを抜いたチームで当たってきた。
初めは武園が調子を上げ、続けて得点していく。
だが、「小田」の怪我が試合中に悪化し、チームの足を引っ張るようになると、途端に海南の猛攻が開始された。
スリーポイントシューターの「神宗一郎」が、次々と得点を上げついには100点を超えてしまう。
何とか追いつこうとする「小田」は、無理がたたって倒れこんでしまった。
なんだかこの場面、「三井」の時と似てる気がする。
怪我のことを考えれば、これ以上続けることは困難だと思う。
でも、今は公式戦の真っ最中で、ここで止めれば念願だった全国制覇の夢は絶たれるだろう。
さあ、どうする?小田!


足の痛みに必死に耐えている「小田」に「桜木」が問いかける。
「こんなところでぶっ倒れてて、全国制覇だ?笑わせんじゃねぇ!てめぇの夢はこんなもんなのかよぉ!」
恐らく「小田」にとって、今回の怪我は今までで一番堪えた悪条件だったのだろう。
武園には「小田ファン」がたくさんいる上に、「葉子」という彼女も応援している。
どん底に落ちても常に誰かが支えてくれるという甘い環境にあって、今怪我を理由に退場しても誰も彼を責めたりしないはずだ。
むしろ心配してくれる人は多いだろう。
会場からは「小田くん、可哀想・・。」という言葉が聞こえてるし・・(もしかして桜木はこれが気に入らなかったのかも・・)
だけど、今退場してしまうと「小田」は、それ以上頑張るということができなくなる。
自分で限界を決めてしまうんだ。
上手くなりたい、もっと上に上がっていきたいと思うなら、もっとギリギリまで自分を追い詰めるという挑戦をしてもいいんじゃないだろうか。


心が負けてしまうと、身体は動かなくなる。
精神を鍛えるには、逃げ場の無い公式戦は絶好の鍛え場所だ。
「小田」だって、毎日物凄い量の練習を重ねてきたはずだし・・。
その練習で苦しんだ日々を信じる気力があるなら、ぶっ倒れる最後の時まで踏ん張ってみるべきだと思う。
僕も同じような経験がある。
「もうダメだ・・」と思った瞬間、苦しさに耐え兼ねて気を失ってしまった。
そして目が覚めた時は、10分経った状態だった。
そこで止めることはできたんだが、「まだいける」と思った僕はそのまま続けたんだ。
あの時止めてしまっても、誰も咎めはしなかったはずだけど、自分自身が納得できなかったんだな。
戦うということは、挑み続けることだ。
挑み続けるということは、前進しているということだと思う。
それがどんなに鈍い進み方であっても、確実に前に進んでいるんだ。


「桜木」の言葉に「小田」が奮起する。
倒れ掛かっていた気持ちを持ち直し、試合続行を決めた。
そして武園は最後の力を振り絞って戦った。
結果は海南の圧勝に終わったけれど、「小田」にとっては特別な試合になったんじゃないだろうか。


「小田」は何のために全国制覇の夢を追いかけていたのか。
実は全国制覇が目的だったわけじゃないんだな。
誰かとその喜びを分かち合うため・・なんだと思う。
「桜木」も「宮城」も「赤木」も「三井」も「流川」も「小暮」も「彩子」も「晴子」も「安西先生」も・・・。
皆で夢を追いかけているのは、皆でそれ達成した喜びを分かち合いたいからなんだ。


その夢が大きければ大きいほど、喜びも大きいんだろう・・・。


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